早漏治療は可能?早漏の定義・原因・治療方法・セルフケアなどを徹底解説

日本人の3人に1人が発症する「早漏」は、男性にとって深刻な悩みのひとつです。

性行為が思うように続かず、パートナーとの関係や自信に悪影響を及ぼすこともあります。

しかし、早漏は「治らないもの」ではなく、正しい知識と適切な対処によって改善が可能です。

本記事では、早漏の定義や主な原因、デメリット、治療方法などを幅広く解説します。

悩みを解消し、前向きな性生活を取り戻すための第一歩として、ぜひ参考にしてください。

この記事で分かること
  • 早漏とは
  • 早漏の原因
  • 早漏のデメリット
  • 早漏の治療方法
  • 自力で早漏を改善する方法
  • セックスでの早漏対策

そもそも早漏とは?定義や特徴を解説

腫れた股間を抑える男性

早漏とは、男性が挿入から1分以内に射精してしまう状態を指します。

時間が1分以上でも、自分が早漏だと感じることでストレスや不安となり、性行為に支障をきたす場合も問題視されています。

早漏には様々な原因があり、多くのデメリットが発生します。

そのため、早漏は治療・改善することがおすすめです。

ここでは、早漏の定義や特徴について詳しく解説していきます。

早漏の定義

国際性機能学会(ISSM)が定める早漏の定義では、以下のように定義されています。

早漏とは、射精が常に、またはほぼ常に、挿入後約1分以内に起こる状態

引用:What Is Premature Ejaculation?|国際性機能学会(ISSM)

早漏による悩みや症状は個人差があり、医学的な定義や判断は患者自身およびパートナーの満足度やストレスも影響します。

クリニックによっては、膣内挿入後2分以内という目安や、性行為前にも発生する場合も診断対象とし、診察やカウンセリングにより個別に対応している場合も少なくありません。

症状が慢性化した場合は、精神的ストレスや機能低下へと発展するケースもみられるため、不安な場合は早めに専門医へ相談し、治療方法や薬剤、生活改善について確認すると良いです。

早漏を放置するとより深刻な問題に繋がることもあり、正しい知識と主観的な満足度を重視した判断が重要です。

早漏の人の特徴

早漏の人の特徴は、以下の通りです。

早漏の人の特徴
  • 性的刺激に過敏である
  • 性交経験が少ない
  • 過去のトラウマやコンプレックスがある
  • オナニーを早く済ませる習慣がある
  • 骨盤底筋が弱い
  • 呼吸が浅く速い

上記に該当する方は、早漏の可能性があります。

もし自分が早漏かも?と感じた場合は、医師に相談することをおすすめします。

早漏の原因・種類

考える男性

早漏には様々な原因があります。

ここでは、早漏の原因や種類について詳しく解説していきます。

早漏の原因・種類
  • 包茎性早漏
  • 過敏性早漏
  • 心因性早漏
  • 衰弱性早漏

包茎性早漏

包茎性早漏とは、包茎のため亀頭部分が常時覆われていることによりわずかな刺激にも強く反応し、射精までの時間が非常に短いのが特徴です。

包茎状態では、亀頭への刺激に慣れていないケースが多く、そのためちょっとした接触でも射精に至ってしまうことがあります。

自身が包茎で、性的刺激時にコントロールがしづらい方や微弱な刺激で射精に達してしまう方は、包茎性早漏の可能性を考え、早期に医師へ相談すると良いです。

過敏性早漏

過敏性早漏では、陰茎の感覚神経が刺激に対して非常に敏感になっていることが主な原因です。

性行為や自慰中、勃起時などに少しの刺激でも射精が促されやすく、自分で射精のタイミングをコントロールすることが困難になります。

このタイプの方は、射精までが極端に短い、または軽い刺激でもすぐに達してしまう傾向が顕著です。

心因性早漏

心因性早漏は、精神的な不安や過去の性体験、パートナーとの関係性など心理的な要因が影響して起こります

外的刺激が強くなくても、性行為そのものへのストレスやプレッシャーが勃起や射精のタイミングを乱してしまうことも少なくありません。

経験不足や性に対する自信のなさ、ストレスを感じている場合など精神的要素が複雑に絡み合い、原因が特定しにくいケースもあります。

衰弱性早漏

衰弱性早漏は、加齢や慢性的な体調不良などの影響で、射精をコントロールする筋力や機能が低下しやすいタイプです。

40代以降の男性や、勃起不全(ED)を併発している場合によくみられる傾向があります。

生活習慣の乱れやストレスも悪化要因となり、徐々に早漏が進行していくことが特徴です。

性機能の低下は自然な現象ですが、健康的な生活の維持や適切な治療を受けることで予防や改善に繋がる可能性があります。

早漏のデメリット

ディスアドバンテージ(デメリット)

早漏には、様々なデメリットがあります。

デメリットを理解しておかなければトラブルに繋がることは少なくありません。

ここでは、早漏のデメリットについて詳しく解説していきます。

早漏のデメリット
  • パートナーの満足度が下がる
  • 自信の喪失に繋がる
  • 性行為を避けるようになる
  • 不妊のリスクが高まる
  • 勃起不全(ED)を併発する可能性がある

パートナーの満足度が下がる

早漏によって性行為の時間が十分でなくなると、パートナーは肉体的・精神的な満足感を得にくくなります。

射精のタイミングが極端に早いことで、パートナーが性的快感を得る前に行為が終了し、「物足りなさ」を感じさせてしまうケースが少なくありません

また、満足感の低下は関係性の悪化や次第に距離を感じる原因となることもあります。

自信の喪失に繋がる

早漏が続くと、「またすぐ射精してしまうのでは」と不安になり、自信を失ってしまう男性も珍しくありません。

一度でも満足できない経験をすると、その後の性行為に消極的になったり、自信喪失から自己肯定感の低下に繋がることもあります。

継続的に不安や悩みを感じてしまい、心のストレスが増大することもあります。

性行為を避けるようになる

早漏による負い目や失敗体験が続くと、性行為そのものへの苦手意識やプレッシャーが強くなり、無意識のうちに性行為を避けるようになってしまう場合があります。

結果、パートナーとの心身の距離が開きやすく、関係悪化につながることも考えられます。

このような状態が長引けば、性生活の満足度が下がるだけでなく、個人の精神的な健康にも悪影響となるため、早期の対策や相談が望ましいです。

不妊のリスクが高まる

早漏によって膣内での射精が難しくなると、妊娠の確率が低下することが考えられます。

タイミングが合わず膣外射精となってしまう場合もあり、赤ちゃんを望むカップルにとっては大きな悩みの種となりかねません。

性機能や射精コントロール力の改善を目指すことで、不妊リスクも軽減できる可能性があります。

勃起不全(ED)を併発する可能性がある

早漏の悩みを抱える人の中には、「また早く射精してしまうのでは」という不安から、性行為に対して強い緊張を感じることがあります。

この精神的なプレッシャーが原因で、勃起が維持できなくなる「勃起不全(ED)」を併発するケースも少なくありません。

早漏とEDは密接に関連しており、放置すると悪循環に陥る可能性があるため、早めの対策や専門的な治療が重要です。

早漏の治療方法

腕を組んでいる医者

早漏を治療するには、医学的治療か体質の改善による治療の2パターンあります。

医学的治療では、最も信頼性が高く効果の即効性があります。

そのため、費用にゆとりのある方におすすめな方法です。

ここでは、早漏の医学的な治療方法について詳しく解説していきます。

早漏の治療方法
  • 早漏治療薬を飲む
  • 薬剤を注入する
  • 包茎治療をする

早漏治療薬を飲む

早漏治療薬を飲むことで、射精までの時間を延ばすことが出来ます。

早漏治療薬の有効成分であるダポキセチンは、射精をコントロールする神経伝達物質のバランス調整に働きかけます

患者の希望や悩みに応じて、医師が効果や副作用、安全な服用方法について診察時にアドバイスします。

正しい服用方法を守り、心身の健康を考慮しながら治療を進めることが重要です。

薬剤を注入する

早漏の治療法の一つに、感度を抑える目的で薬剤を亀頭に注入する方法があります。

主にヒアルロン酸やシリコンなどを使用し、亀頭の皮膚に厚みを持たせることで刺激を緩和し、射精までの時間を延ばす効果が期待されます。

施術は短時間で終わり、ダウンタイムも比較的少ないのが特徴です。

ただし、効果や持続期間には個人差があり、信頼できるクリニックでカウンセリングを受けた上で行うことが重要です。

包茎治療をする

包茎が早漏の原因とみられる場合は、包茎手術で改善が期待できます。

代表的な方法として、

  • 包皮環状切除法
  • 包皮小帯切除法
  • 亀頭冠焼灼法

などがあり、これらは症状や希望に応じて選択が可能です。

包茎治療を行うことで、亀頭が刺激に慣れ、過敏さが和らぐため射精のタイミングが正常化しやすくなります

早めの診察・相談が改善への近道となります。

自力で早漏を改善する方法

股間を見て信じられない男性

早漏の悩みは多くの男性が抱えており、日本でも数百万人規模で該当する方がいるとされています。

病院やクリニックでの治療は費用がかかってしまうため、治療を諦めている男性は多いです。

そんな男性でも、自宅で簡単に早漏改善に取り組める方法があります。

ここでは、自力で早漏を改善する方法について詳しく解説していきます。

自力で早漏を改善する方法
  • 骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)
  • スクイーズ法

骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)

骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)とは、骨盤の奥にある「骨盤底筋群」を鍛えるトレーニングで、排尿や射精をコントロールする筋肉の強化に効果があります。

早漏に悩む男性にとって、射精を我慢する力(筋力と感覚のコントロール)を高めることができるため、自然な改善方法として注目されています。

骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)の具体的なやり方は、以下の通りです。

ケーゲル体操の手順
  1. あお向けに寝て両手は床につけて両足を立てる
  2. 30秒間腰を上下に動かす
  3. 10秒休憩
  4. 両足をくっつけて左右に開いて閉じる
  5. 10秒休憩
  6. 30秒間腰を上下に動かす
  7. 10秒休憩
  8. 腰を上げたまま足を左右に開いて閉じる
  9. 10秒休憩
  10. 片足ずつ太ももがお腹につくように上げ下げする
  11. 10秒休憩
  12. 腰を上げた状態で片足ずつ上げ下げする
  13. 10秒休憩
  14. 両足を上半身と90度になるように上げて左右に開いて閉じる

上記の手順は、1セットあたり4分で行えます。

毎日継続することで骨盤底筋を鍛えることが出来るので、早漏改善や男性機能の改善に役立ちます。

また、トレーニングがきついと感じた場合は、休憩時間を少し延ばすし、慣れてくると時間を短くしていくことがおすすめです。

スクイーズ法

スクイーズ法は、射精をコントロールするための早漏改善トレーニングの一つです。

性的刺激によって射精感が高まったときに、ペニスの特定部分を指で圧迫(スクイーズ)することで、射精反射を一時的に止める方法です。

スクイーズ法の手順は以下の通りです。

スクイーズ法の手順
  1. 性的刺激を与えて、射精感が近づくまで刺激する
  2. 射精しそうになったら、刺激を止める
  3. ペニスのカリ首の下(冠状溝部分)を親指と人差し指で軽く圧迫
  4. 射精感が落ち着くまで10〜15秒ほど待つ
  5. 落ち着いたら再び刺激を開始し、再び近づいたら同様にスクイーズ
  6. この流れを数回繰り返すことで、射精をコントロールする力を養う

この動作を繰り返すことで、射精のタイミングをコントロールする感覚を養い、セックス時の持続時間を延ばす効果が期待できます。

特にパートナーとの協力で実施することで、実践的な改善が見込めます。

セックスでの早漏対策

男性の膝の上に座る下着姿の女性

早漏は、日本人男性のおよそ3人に1人が悩まされていると言われています。

多くの男性が悩んでいる早漏は、セックスに悪影響を及ぼします。

しかし、対策すれば早漏でもセックスを楽しむことは可能です。

ここでは、セックスでの早漏対策について詳しく解説していきます。

セックスでの早漏対策
  • 前戯で時間を使う
  • 厚めのコンドームを使用する
  • 刺激の少ない体位でプレイする
  • こまめに刺激をコントロールする
  • 会話やスキンシップで間を取る

前戯で時間を使う

前戯はお互いのリラックスを促し、性行為の満足度を高めるための重要なステップです。

早漏に悩む方は、挿入前のキスや愛撫をじっくり行うことで全体のプレイ時間を長くできます

例えば、

  • キスやハグを丁寧に行う
  • マッサージやフェイシャルで緊張を緩和する
  • セクシャルな会話や雰囲気作りも意識する

など、こうした前戯を重視することで焦りや緊張が和らぎ、射精までのコントロールがしやすくなります。

パートナーとの絆も深まり、コミュニケーション向上にも繋がります。

厚めのコンドームを使用する

刺激を和らげる目的で厚手タイプのコンドームを利用するのは有効です。

特殊な成分入りや厚みのあるもので、性器への刺激量が減少し、射精までの猶予ができます。

ただし、装着感や一体感が損なわれるとの声もあるため、自分とパートナー両方の満足度や希望に合わせて選択しましょう。

市販品をいろいろ試し、自分に合ったコントロール方法を見つけることが大切です。

刺激の少ない体位でプレイする

性行為において刺激の少ない体位を選ぶことで、射精までの時間を調整できます。

例えば、

  • 正常位
  • 即位
  • 騎乗位
  • 背面座位
  • 後背位

などがおすすめです。

浅く挿入できる正常位や、動きがゆるやかな側位、女性が主導する騎乗位は興奮を抑えやすく、持続時間の延長に繋がります。

また、背面座位なども刺激を抑えやすい体位の一つです。

いずれの体位でも、深い挿入や激しい動きは避け、ゆっくりとしたペースを意識することが、早漏改善のポイントです。

こまめに刺激をコントロールする

性行為中に刺激が強すぎると感じた際は、一度動きを止めたり、ペースを緩めたりすることで射精までのタイミングを調整できます。

自分の感覚に耳を傾けながら、早い段階で過剰な興奮を避けることが重要です。

パートナーと呼吸を合わせて動作やタイミングを調整し、互いに満足できる時間を過ごしましょう。

気軽に工夫しながら練習を積み重ねることで、射精コントロール力が向上します。

会話やスキンシップで間を取る

性行為の途中で会話や優しいスキンシップを挟むことで、身体と心に適度な休息を与え、射精のタイミングを調整可能です。

会話を通してお互いの状態や希望を確認することで、緊張をほぐし心身のリラックス効果も期待できます。

こうしたコミュニケーションを重ねることで、パートナーとの信頼関係や性的満足が向上し、自信を持って性行為に臨めるようになります。

まとめ

早漏で悩む男性は決して少なくありません。

早漏の原因は人によって異なります。

そのため、原因に応じた適切な治療が必要です。

また、自分で早漏を改善したい場合は、骨盤底筋トレーニングやスクイーズ法などを継続することがおすすめです。

セックスでの早漏対策も紹介したので、早漏に悩まされている男性はぜひ参考にしてください。

人には相談しにくい悩みですが、一人で悩みを抱えず、まずは医師やクリニックへ気軽に相談してみましょう。

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